高山病
 ペルー、成田からアトランタ経由にて20時間を要するその国はかつて栄えた文明の痕跡が至る所に残されている。文字を持たず、鉄器を用いなかったその文明は1533年ピサロ率いる少数のスペイン軍の馬と銃、そして黄金へかける欲望の前に脆くも滅び去った。だが、滅んだとは言えそれはあくまでも支配者が変わったに過ぎない、スペインは黄金の為に過酷な統治を行い、持ち込まれた未知の疫病と労働とに苛まれた大多数のインディオ達はバタバタとそれこそ倒れる様に死んでいった。しかし、一部の人々は奥地へと逃げ抵抗を続け独自の文化を守り続けた。その代表的な例がマチュピチュであり、それに限らずクスコの石垣に代表される様に彼らの文明の高度さにはただ驚かされるばかりであり、他の文明と違って文章などが残されていない事から未だ未知の事実も少なくは無いと言えよう。

「うー気持ち悪い・・・。」
ペルー南部ティティカカ湖畔の都市プーノ、この都市からペルー第二の都市アレキパへ向けて週2往復夜行列車が運転されている。日本から来た旅行者大友良樹は南米大陸横断を目標にブラジルはリオディジャネイロから二週間余りバスに揺られて来たその足でアレキパ発の夜行列車に飛び乗った。ちょうどもう席が売り切れる所で、あと一歩遅かったら鉄道よりも遥かに条件の悪いバスにてまた悪路を行かなくてはならない、そんな事はごめんだった彼にとって切符が取れたのは真に喜ばしい事であった。だが、彼は気分が悪くてならなかった。これはペルーの隣国のボリビアにて大規模なストライキによる交通マヒの間に辛うじて1本運転された国境越えのバスに遅れるものかと思いっきり走って以来のもので、どうやら高山病にかかってしまったらしい。山国とは言っても平地に住む日本人が高山病と聞くと何だか身構えてしまうがそんな事は無い、何故ならバスを乗り継いだラパスはボリビアの首都でありながら標高3800メートルと富士山の山頂よりも高い場所にある世界最高所の首都なのである。そこに住む数百万人の人にとっては生まれた時からその環境であるので、特段気を払う事は無いがこの地を始めて訪れた外国人は大抵がその薄い酸素に耐えかねて高山病に苦しむケースが多い、無論大友もラパスへ来たのは初めてであったが走るまで良く平気であったと言えよう。
 さて大友を乗せた夜行列車はプーノを発車しクスコへと向う路線とフリアカで分かれた後は更に標高を稼いでいく、プーノは標高3850メートル、この路線は4883メートルまで登った後は終点のアレキパへ向けて一気に山を下っていく。ちなみにアレキパは2300メートルであり、一晩でプーノとアレキパを比較しただけで1500メートル、これに最標高地点からアレキパまでの高低差は2530メートル余りで不慣れな旅行者、特に大友の様に高山病に苦しんでいる者にとっては非常につらい行程と言えよう。結局その晩、硬いボックスシートと高山病により彼は一睡も取る事は出来ずに過ごす事となった。
 翌日の朝6時30分、列車は定刻より30分遅れでアレキパ駅に到着した。アレキパより先の港町マタラニとモエンドまで鉄路は伸びているが旅客列車の運転はなく、貨物列車のみなのでここからもまたバスに揺られなくてはならない。
"少し・・・休んだ方が良いな・・・。"
彼は駅コンコースに並べられたベンチに腰掛けると半ば斜めに傾いてへたり込んだ、一昨日から延々と続く高山病は一向に治まる気配を見せず酷くなるばかりで、効くとされるコカ茶を飲んでも全く効果が無い。彼は思案した末、大事を取ってこの町で数泊して体を休めて高山病を治してからモエンドを目指す事を決めた。
"ひとまずは宿を探さんとな・・・。"
ふら付く足で立ち上がった大友は駅舎を出てアレキパの街の中へと姿を消した。

 それから数ヵ月後、日本の外務省にある問い合わせが入った。東京都内に住む女性からかかって来たその電話は友人が数ヶ月前に南米に行き、ボリビアの首都より国際電話を以って連絡を寄越して以来消息が知れず、予定していた期日を過ぎても帰国してこないという内容であった。それを受けた外務省はペルーとボリビアの日本大使館に調査に当たる様に命じ、指示を受けた両大使館はその男性がラパスから陸路ペルーへ入国しアレキパ駅の駅員が目撃したのを最後に全く目撃されていないとの報告を上げ、外務使用はそれを公表しペルーにて邦人行方不明と一部のマスコミで報じられたがそう大きな騒ぎにはならずに終わり、結局その男性は二度と日本へ戻って来る事はなかったと言う。
 ここで話題となっている男性、それは大友の事である。電話をかけたのは大友の友人であり、共に某有名大学の冒険部OB会のメンバーである女性であった。2人は特に恋愛関係にあるとかそう言う関係ではなかったが、大学時代に知り合った時から度々2人で世界の秘境巡り等の旅をしていたので互いに好意を抱いていたのは事実であった。本来なら今回の旅にも彼女は同行する予定であったが、直前になって足を骨折してしまい断念した所を大友が1人で行き、そのまま行方不明になったというのがその展開である。結果的に骨折した事で彼女は助かったと言う訳であるが、さて一体どう言う事なのだろうか?ここで一旦話を戻す事としよう。

 アレキパ駅からヨロヨロと街を彷徨った大友は何軒か当たった後で、ようやく希望通りの宿を見つけることに成功した。その時はとにかく休みたかった事からその宿がどの様な宿なのか確認をする事もなく契約し、料金を支払って通された先の部屋に入りコカ茶を持ってこさせて鍵を閉めると、まずはコカ茶をがぶ飲みしてその後はベッドに倒れ臥していた。この宿のコカ茶はこれまで飲んできたコカ茶に比べると滅法強くかなりの効き目があり、容態は大分良くなっていた。しかし、これまでの長期に渡る疲労は並大抵のものではなく、コカ茶を補給しがてらに主人にもう一日宿泊する事を告げて部屋へ戻り休んでいた。
 そして深夜、すっかり寝入っていた彼の部屋のドアが静かに開けられるとそこから数名の男達が部屋の中へと侵入してきた。彼等は慣れた手付きで1人が大友の数少ない荷物を手にし、残りは眠っている大友の口に白い布をかぶせて薬を吸わして更に眠りを深くさせると、起こさない様に慎重に抱き抱えて階下へと下り表に止めたあった車の中へ入れて夜の闇の中へと消えて行った。このことから分かる様に、大友の止まった宿は単なる普通の安宿ではなく専ら外国人旅行者に対して強盗等を手がける危険な宿であった。このことを知っている旅行者や地元の人々はまずこの宿を利用しないが、この街が初めてで南米自体が初めてであった彼はそれを知らずに、その時の体調のせいもあるが自らそんな暴力宿へと転がり込んでしまったのである。これは宿の経営者を含めた犯罪組織としては何とも美味しい事ですぐに捕まってしまったのであった。眠っているままの彼を乗せた車はその宿から遠く離れていない別の宿の裏へと回った。この宿は売春宿として悪評高い存在でありこの宿のある地区は市内でも有数の治安の悪い地域で、俗に言うゴロツキ達が一日中たむろしており警察の支配すらわずかにしか及んでいないので犯罪組織のやりたい放題のままであった。そんな地域にある売春宿の裏へ横付けされた車の中からその建物の中へと運ばれた。
 大友を拉致した集団は荷物を漁り、文字通り彼から身包み剥いだ後は更に金にしようと目覚めかけた彼にもう一度薬を打って眠らせ、別の人身売買組織へと売り渡した。買い取った人身売買組織は彼の体を吟味した上で適当な値段をつけて売り払った、拉致されてから最終的な場所へ行き着くまでにかかった時間はわずかに4日間、その間薬によってずっと眠らされていた彼は自分の境遇の劇的な変化に気が付く事はなかった。

「ふうあ〜あ・・・よく寝たな・・・。」
 ようやく目を覚ました彼はその時はまだ寝惚けていて変化に気が付いてはいなかった。しかし、次第に目が冴えてくるに連れて異変に気が付き始めた。まず最初に気が付いたのはどこにも自分の荷物が見当たらない事、そして窓があり多少とは言えスプリングの利いたベッドであったのに今時分が寝ていたのは板張りの粗末なものであるという事と、自らの服装が本来の物ではなく薄汚れた白の薄い粗末な物であるという順に異変に気が付き驚いた。そして、唯一の入口とも言える木戸を彼は叩いて何事かと叫んだが、何の反応もなくしばらく続けて止めるとベッドへ座って状況を整理し始めた。しかし、眠らされた時の薬のせいか上手く頭が回らず頭痛が酷く、その内に再び睡魔に襲われてその場で寝入ってしまった。次に目を覚ました時にはベッドの傍らの粗末な机の上に食事が置かれ、自分の首には皮製の太い首輪が巻かれていた。
"どういう事なんだ・・・何が何だか、何の目的でこんな事をされなきゃならないんだ・・・。"
 最初は警戒して受け付けなかった食事も空腹に耐えかねて一口口にすると後はもう止まらなかった、目を覚ますたびに食事は提供されそれを食してまた寝る・・・余りにも単調な生活と得体の知れない恐怖と圧迫は次第に彼の精神に偏重を来たし始めていた。物事を考える事は、前にも述べた様に次第に億劫になり自ら進んで嫌がるようになり始めた。状況を把握し考える事を放棄した彼に残されたのは食欲を始めとした本能的な欲だけであった。それらの欲の中でも当初は勝っていた食欲は体力の回復と共に次第に落ち着き、今となっては性欲が募り始めていた。食べている、いや食べさせられている食料のせいかこの所何事においても興奮する様になり、気が向けばペニスを弄ってオナニーに耽っていたが不思議な事にいつも空撃ちで全く精液が出てこなかった。その為発散される筈の性欲は発散されない所か、更なる性欲を呼び覚ます相乗効果によってむしろ募るばかりで、その姿は余りにも痛々しくそして獣じみていた。
 ある日のこと、部屋で何時もの様に1人悶々としているとドアに開けられた小窓から中を窺う人物が居た。
"予定通りに動いたか・・・ここまで進行すれば大したもの・・・そろそろ人に戻すとするかな・・・。"
その怪しげな物はその時はその場を立ち去り、自らの性欲処理に勤しんでいる大友が気が付く訳がなかった。

キイィッ・・・
 翌日、何の前触れも無しに扉が開けられた。入ってきたのは1人の男、その片手にはよく使われた痕跡の残る鞭が握られていた。
「あっ・・・あぅ・・・。」
すっかり理性と知能を失い本能のままになっていた大友はその男に対して軽く唸った。しかし、男は同ずる事無く何事かと聞き取れないほどの早口で喋り、その鞭を振るって大友の体を2度三度と打った。鞭で打たれたその体には赤い線が何本も走り、その痛みは彼から男への抵抗心を根こそぎ奪い代わりに服従という感情を芽生えさせた。すっかり怯んだ彼が男の足元へうずくまると男はその頭に手を置いて呟いた。
「ふ・・・すっかり獣に落ちたものだな、全くあの薬は効果覿面だ・・・何、心配するな俺がお前を人に戻してやる・・・俺仕様に調教してからな・・・ククク、とにかく今日は寝ろ。いいな。」
「あ・・・あぁ・・・。」
すっかり知性を失い言葉を喋れなくなった彼にも、何と無くではあるが人の言葉の意味を解せるだけの能力は残っているようであった。彼は素直に従うと何時の間にやら持ち込まれていた食事を男の前で食べて見せ、男が食器を片手に部屋を出ると共に眠りに就いた。
 翌日から彼は男の施す過酷な"調教"に耐えなくてはならなかった。"調教"それは多量の薬の投与と男曰く"躾"を朝から晩まで徹底的に施された大友は、獣と変わらないその本能に反射的にその施された内容を全て記録していった。また、彼自身は気がつかなかったが男の投与する薬の作用により彼の身体能力は著しく向上し、同時にある変化が進行していた。それは性器の強化、普通サイズであった彼のペニスは太さと長さとを日に日に増し睾丸も肥大化していた、そして恐ろしい事に日々逞しくなっていくその体には何とも似つかわしく無い物、女性器が形成されつつあったのである。勢いを拡大するペニスがやや上へとずれると、そのずれた箇所よりやや下の辺りに最初は小さな窪みが現れた。その窪みは体の成長異常に急速に深くなり形を変え、一週間余りで彼の股間には立派なペニスと共にワギナが姿を現し、胸も発達してふくよかな乳房が二房いやその下にそれよりやや小ぶりな二房を含めて四房の乳房がそこにはあった。
 男性器と女性器を持つ存在・・・ふたなりと化した大友を男は好きなように扱い、体に性技を叩き込んだ。最初は抵抗する感を示していた彼であったが、最後は快感を求めて自ら体を動かしていた。もうその時の彼の表情はすっかり性の虜であり体もまた艶かしさを醸し出しており、既に拉致されてから一ヶ月が経過していた。
"そろそろ潮時だな・・・戻してやるには丁度いい頃合だ・・・くくく楽しみだな・・・。"
 その日、何時もの様に男は自分の前で嬉しそうに指示を待つ大友に注射を施した。だが、少し普段と違ったのは注射した薬が立った一本だけと言う事であった、これまで日に数本は必ず打っていたのが今日は1本、何らかの変化の前触れであった。
「そこで待っていろ。」
「あう!」
 男の指示に従ってその場に立ち尽くした大友を尻目にティータイムを始め、新聞を読み始めた。男が何をしようとも動じずただ待ち続ける、その哀れな姿を完全無視する形で時間は経過すること1時間、突然大友の体が軽く痙攣し、変な表情を浮かべた。それでも男は無視を決め続け、次々と体の中から突き上がって来る異変を大友が訴え様とも決して動きはしなかった。そして、再び彼の瞳に輝きが灯り出したのもその頃であった。
"・・・あ・・・あれ・・・俺は・・・ここは一体・・・?"
一度自我を取り戻した途端、その脳裏には一気に理性や知性が復活し本能を抑えると今の自分の置かれている状況を少しずつ把握し始めて顔を赤らめた。羞恥心が復活したのである。
"そ・・・そうだ、俺は高山病で・・・宿に泊まっていた筈なのに何故・・・!?"
視線を動かしたその時、彼は大きな悲鳴を上げた。それは彼が人に戻った瞬間でもあった、本来あるはずの無い乳房と巨大化したペニス・・・これらに対する新鮮な驚愕の感情が目覚めたばかりの彼の体を電撃の様に走ったのである。
「こ・・・これはどう言う事だ・・・。」
 呟いたその声は大友のそれであった。
「やあ、正気になったようだな。気分はどうだ?」
呟いたのより一拍置いて突然聞こえた男の声に驚いた大友が前を見ると、そこには見慣れない男がニヤニヤと気持ち悪い笑いを浮かべて自分を見つめていた。
「お前か・・・俺をこんな体にしたのは。」
「そうだ、気に入ってくれたかね?私のプレゼントした体を・・・。」
「プレゼントだと、何を言っているんだそれにお前は何者だ、俺をこんな体にして何をしでかそうとしているんだ!?」
「こらこら落ち着きたまえ・・・全く、元に戻せばすぐこれだ・・・やはり戻さなかった方が良かったか、そりにお前は何者かとは失礼だね・・・一ヶ月間一緒にいたと言うのに。」
「一ヶ月もお前の様な奴と一緒にいた憶えは無い、何を言うんだ。」
「あぁ、そうかそうか・・・忘れてしまったのか・・・それは残念だ・・・。」
熱くなる大友とは対照的に至って冷静な対応に終始した男はわざと小声で呟く様にしていた。男の言う事をはっきり聞き取れない彼は、まんまとその策にはまってますます力を入れて怒鳴ったが男は何処吹く風と言った風情で対応するのに終始していた。
「まぁいい・・・確か、お前の国の諺に百聞は一見に如かずというのがあったな・・・。」
「それがどうした?今の話とは何の関係も無いじゃないか。」
「その諺の通り、聞き分けの悪いお前にいい映像を見せてやろう・・・ちょっと待ちたまえ。」
「映像?何の映像だ?」
「この一ヶ月間のお前の成長記録さ・・・ほら、始まった。じっくり見るがいい。」
その男の言と共に部屋は暗転し、下りてきた幕に映像が映し出された。最初の内は興奮醒め止まぬ様子で見ていた大友であったが、次第に表情を暗くし呆然とし始め核心の場面では目を逸らそうとした。しかし、その度に男は鞭を鳴らして威嚇しその鞭の音に彼は無意識の内に反応して結局全てを、編集されているとは言え見終わった時、彼の顔はすっかり蒼白で驚きの余り開いた口が塞がっていなかった。
「これでわかっただろう・・・今のお前はどの様な存在で、何をすべきなのか・・・分かっただろう・・・?」
「う・・・ウソだ、こんな事ありえないっ・・・。」
「ハハハ、ではその体は一体何なのかね?幻とでも言うのかい?もしそうなら、体だけでなく君自身も幻になってしまうが・・・良いのか?うん、なんか言ってみろ・・・。」
「・・・・」
 男の挑発を覆す事はできなかった、映像を見た後では頭はそう考えても体が映像を信じ、そして懐かしささえ感じてしまっているからであった。どうしてそうなのか、大友には想像出来なく結局、男の言葉を打破する事を諦めざるを得なかったのであった。そんなちんまりと黙り切った悔しささえ漂っている大友を前に男は勝利を確信し、盛大な笑みを顔に浮かべて機会を窺うと口を開き始めた。
「さて・・・実を言うとまだお前は完成していない・・・まだ後一歩が足りていない・・・さぁ、どうだ何かを感じるだろう?体が熱くないか?うん、どうだ。」
「・・・熱くなんて・・・ない・・・。」
「おや?何を言っている、この期に及んでお前は・・・心に忠実になり、そして感じろ・・・ほら、何かが湧いてきただろう・・・それに乗れ、乗るんだ・・・さぁな・・・。」
呪文の様な一定の韻律を踏まえた男の言葉を聞いた大友は、自分の体の体温が上がっている様に感じた、それは次第に単なる熱さから高熱へと転化し瞬く間に全身が燃えている様な錯覚すら感じ始めた。
"罠だ・・・これは罠だ・・・夢なんだ・・・そうだ、夢夢に違いない・・・。"
大友は必死にそう思って沈静化に努めたもののわずかに及ばず、熱は一気に爆発した。途端に彼の脳裏には本能に蓄えられていた情報が炸裂し、理性と融合を始めた。これまでの価値観が新たな物へと生まれ変わっていくと共に、彼の外見にも変化が現れた。それまで複乳ふたなりと言う奇怪な姿になったとは言え、それでも人としての原形をまだ止めてはいた。しかし大量の汗が呼び水となって、静かに音もなく骨格が動き綿の様に焦げ茶と灰がかった白の獣毛が全身へ噴き出し、瞬く間に全身は覆われ首がやや伸び顔は横に丸くなり、手の指は第二関節の付近まですっかり黒くなり、足の指は1つの黒い塊へとそれぞれ融合していく。
「う・・・ぎぃ・・・うぅ・・・。」
「苦しそうだな・・・手伝ってやろう・・・。」
徐々に更なる異形へと姿を変えていく大友に男は近付き、そのそそり立つ明らかに人とは形もサイズも違うペニスを扱きはじめると、苦しみに満ちていたその喘ぎ声の調子が心なしか変わり始めた。
「ほら・・・ほら感じるだろう・・・ほら・・・。」
男は口でも刺激を与えながら扱き続け、そしてすっかりびしょ濡れになっていたワギナへ指を突き立てた。その瞬間
「ぅ・・・ヴゥエー!」
ヴァシュッ!ビシュッ!ブシュッ!・・・。
大友はすっかり変わったその口からそう鳴き声をあげ、そのペニスからこれまで溜め込んでいた半ば年液化した精液を吐き出した時、全ては完了した。
「ウーべーべー。」
聞く人によっては悪い印象を受けるリャマの鳴き声が室内に響く中で・・・男が満面の笑みを、大友であったリャマ獣人が唾を吐く中で・・・。



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